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広島大学ダイバーシティ研究センター

ひろしま多文化共生研究会

2019年4月に改正入国管理法が施行されるという状況のなか、2019年 3 月 18 日に県立広島大学と広島大学の教員が集まり、広島の多文化共生について研究する会を結成しました。その後、学生や広島県庁の職員、他大学の教員も加わって、定期的に研究会を実施しています。研究会を通じてできたネットワークにより、メンバーが共同で研究会や公開講座などを実施しています。

研究会

第16回多文化共生研究会(2023年1月30日16:30-18:00@広島大学東広島キャンパス&Zoom)

発表者2人は、ナラティブという手法で、他者の生活世界に接近する研究をしています。それぞれの研究を紹介します。
中山亜紀子(広島大学・准教授・協力教員)
「英語ができることとジェンダー:ジナと私のライフストーリー」
概要:日本語のみならず英語が上手な韓国からの留学生(女性)ジナと私のストーリーから、現代社会の中で、自立を目指す女性が英語に投資することの意味を考えます。
大池真知子(センター長)
「周縁化された人たちによるライフストーリー:支援と調査のツール紹介」
概要:アフリカでHIVとともに生きる人によるライフストーリーについて研究するなかで、発表者が出会った支援と調査のツールを紹介します。日本に暮らす外国ルーツの人たちの支援や調査に応用する道を探ります。

第15回多文化共生研究会(2022年9月8日16:30-18:30@広島大学東千田キャンパス&Zoom)

鄭銀志(県立広島大学・教授)
「韓国の多文化共生の現状」
長坂格(広島大学・教授・協力教員)・高畑 幸(静岡県立大学・教授)
「翻訳者としての行政職員-地方自治体における外国籍・外国ルーツ職員の雇用実態調査報告-」

第14回多文化共生研究会(2022年5月20日17:00-18:30@サテライトキャンパスひろしま&Zoom)

上水流久彦(県立広島大学・教授)
「世羅町の外国籍市民の状況について」
坂田桐子(広島大学・教授・協力教員)
「多様性と包摂性─社会心理学的観点から─」

第13回多文化共生研究会(2021年12月13日16:40-18:30@サテライトキャンパスひろしま&Zoom)

崔博憲(広島国際学院大学・教授)
「日本を目指すタイ人労働者の変容から見えること」
上別府隆男(福山市立大学・教授)
「びんご多文化共生連続ワークショップの成果と課題」

第12回多文化共生研究会(2021年9月21日17:00-19:30@Zoom)

長坂格(広島大学・教授・協力教員)
「移民政策をフィールドワークする」
高畑幸(静岡県立大学・教授)
「静岡県における行政の多文化共生施策と外国ルーツ職員の存在に関する予備的考察」

第11回多文化共生研究会(2021年6月15日16:30-18:20@サテライトキャンパスひろしま&Zoom)

山本浩(広島県庁 地域政策局国際課 参事)
「広島県の外国人材受入・定着に向けた取組」
二階堂裕子(ノートルダム清心女子大学・教授)
「なぜ「技能移転」が進まないのか――技能実習生の最大の送出国ベトナムの視点から」

第10回多文化共生研究会(2021年3月26日13:30-16:00@広島大学東千田キャンパス404)

河本尚枝(広島大学・准教授・協力教員)・桑山尚司(広島大学・准教授)
「コロナ禍の外国人留学生」
岩下康子(広島文教大学・准教授)
「コロナ禍の外国人労働者」

第9回多文化共生研究会(2020年12月4日16:30-19:00@Zoom)

田口陽子(叡啓大学・准教授)・瀬古素子(叡啓大学・講師)
「『やさしい日本語』の理念と実践:コロナ禍での情報発信から考える広島の『多文化共生』」
本田義央(広島大学・教授)
「東広島市の国際推進化プランについて」

第8回多文化共生研究会(2020年9月17日16:30-19:00@広島大学東千田キャンパス404&Zoom)

岩下康子(広島文教大学・准教授)
「外国人労働者問題を考える――技能実習制度の現状と課題」
国内の外国人労働者はこの10年間でおよそ3倍近くに増加した。顕著に増加しているのは技能実習生である。2016年に新技能実習法が制定され悪質な企業・団体に罰則規定が設けられたが、「職場異動のできない最低賃金労働者」とする制度は継続したままだ。雇用者と労働者を結ぶ動線に、中間業者は必要なのか、このコロナ禍で見えてきたこともある。さらに、地域社会の日本語教室、企業の受け入れ態勢などの環境整備は、受け入れ社会の取り組むべき喫緊の課題である。

長坂格(広島大学・教授・協力教員)
「フィリピンにルーツを持つ子どもたちからみる日本―フィリピン移動史」
日本に在住するフィリピンにルーツを持つ子どもたちには、どのような移民的背景があるのだろうか。それらの子どもたちの背景の多様性を、関係する統計や法令、聞き取り資料によって紹介することで、日本とフィリピンの間の人の移動の歴史を概観する。

第7回多文化共生研究会(2020年7月18日9:30-12:00@ウェブ開催)

第4回CEDAR研究会との合同研究会として実施しました。

大池真知子(センター長)
「『基町問題』にたいする私の立ち位置――他者を知ること、他者とともに生きること」
中村平(広島大学・教授・協力教員)
「ドキュメンタリードラマ『基町アパート』から考える広島の多文化/多民族共生」
権鉉基
「基町在住、在日朝鮮人から見える風景――基町の『地域活性化』と『多文化共生』」

第6回多文化共生研究会(2020年3月3日16:30-19:00@サテライトキャンパスひろしま)

服部典利子(広島大学総合科学研究科博士前期課程)
「多文化共生に関わる多様性へのアプローチとは?――ダイバーシティ・イデオロギーの観点から」
村上隆宣(広島県地域政策局国際課長)
「2020年度の広島県の国際課事業について」

第5回多文化共生研究会(2020年1月20日16:30-19:00@サテライトキャンパスひろしま)

大池真知子(センター長)
「CEDAR(Communities Engaging with Difference and Religion)のワークショップについて――報告と相談」
富田和広(県立広島大学・教授)
「どうやって多文化共生を教えるか――参加型教材体験」

第4回多文化共生研究会(2019年10月24日17:30-19:30@サテライトキャンパスひろしま)

中石ゆうこ(県立広島大学・准教授)
「学校教育における外国人児童生徒に対する日本語指導の現状と課題」
櫻井里穂(広島大学・准教授・協力教員(当時))
「特別の教育課程から見えてくる多文化共生の視点――公立の学校の事例より」

第3回多文化共生研究会(2019年8月6日16:20-18:20@広島大学東千田キャンパス)

植村広美(県立広島大学・准教授)
「外国にルーツをもつ子どもへの放課後学習支援――中区基町での取組み」
河本尚枝(広島大学・准教授・協力教員)
「医療通訳をめぐる諸課題」

第2回多文化共生研究会(2019年5月30日16:20-18:20@広島大学教育学研究科)

上水流久彦(県立広島大学・准教授)
「中山間地域における多文化共生の課題~安芸高田市を事例に」
恒松直美(広島大学・准教授・協力教員)
「広島大学の多国籍留学生による地域と協働する実践プロジェクト」

第1回多文化共生研究会(2019年3月18日9:00-10:00@広島大学学生プラザ)

研究会立ち上げ

イベント

ひろしま多文化共生研究会のネットワークにより、メンバーが協力して、さまざまなイベントやセミナーを実施しています。これら以外に、別ページのプロジェクト「CEDAR広島」も、ひろしま多文化共生研究会のネットワークを生かした実践です。

医療通訳についてのシンポジウム

公開シンポジウム「安芸高田市の医療現場から――広島県の医療通訳の拡充に向けて」

2020年2月12日@安芸高田市民文化センター大ホール
県立広島大学メンバーが企画し、広島大学メンバーが協力しました。

河本尚枝(広島大学・准教授・協力教員)基調講演「医療通訳への期待と課題――医療サービス・言語・コスト」
森川洋子(吉田総合病院地域医療連携室長)と熊本良平(ひろしま国際センター交流部長)現状を報告
パネルディスカッション「医療通訳の充実を目指して」
上水流久彦(県立広島大学・准教授)コーディネータ

主催は県立広島大学庄原地域連携センター、共催は安芸高田市、後援は広島県、NPO法人安芸高田市国際交流協会、公益財団法人ひろしま国際センター、ひろしま多文化共生研究会

概要:訪日外国人の多い広島で、医療における通訳の拡充は大きな課題となっています。県内在住もしくは、通勤・通学する日本人・外国人の方々、自治体・国際交流団体・医療・保健機関関係者など幅広い皆様を対象に、安芸高田市の現場から考えるシンポジウムを開催します。
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メキシコについての国際理解セミナー共催

公開セミナー「メキシコってどんな国? メキシコにおける多様性とは」

2019年12月6日@広島大学中央図書館ライブラリーホール

青木利夫(広島大学・教授)「言語:メキシコの二言語文化間教育の理念と実態」
櫻井里穂(広島大学・准教授・協力教員)「学校:メキシコの学校と子どもたちの自尊感情」
平見尚隆(広島大学・特任教授)「産業:メキシコ進出の魅力と課題」
CarlosOrnelas(Universidad Autónoma Metropolitana教授、現名古屋大学・客員教員)「先住民の挑戦:Organized Crime and Self-Determination:the case of Cherán」
Erick Cosme Gomez(広島大学IDEC大学院生)「教育における政治の影響:Diversity, Inclusion, and Politics in Mexican Education」

主催は広島大学インキュベーション拠点「ダイバーシティ&インクルージョン科学の構築と実践のための研究拠点」、共催は教育開発国際協力研究センターと当センター。

概要:みなさんはメキシコについてどのようなことをご存知ですか? 広島県はオリンピックに向けメキシコ選手団の受け入れを行っており、同国とは今後も広くさまざまな交流が期待されています。今回、メキシコの言語、産業、学校、そして教育全般や政治の影響など多方面からみたメキシコ国際理解セミナーを開催します。

広島市の多文化共生についてのフォーラムを司会進行

市政車座談義「多文化共生と地域コミュニティ」

2019年10月31日(木)10:30-12:00@合人社ウェンディひと・まちプラザ
広島市主催

河本尚枝(広島大学・准教授・協力教員)※進行役
柳澤共榮(公益財団法人国際人材育成機構会長)
小林直樹(株式会社東洋シート総務部長)
村上正(横川商店街振興組合理事長)
三谷光司(NPO法人広島横川スポーツ・カルチャークラブ、横川エリアマネジメント連絡協議会事務局長)
邢梅珍(公益財団法人広島平和文化センター外国人市民相談員)

概要:平成31年4月に新たな在留資格が創設され、外国人労働者の増加が見込まれる中、外国人労働者が生活者でもある「外国人市民」として地域コミュニティに受け入れられ、また、地域住民の一員として地域の活動に参画してもらうことで、地域コミュニティの活性化につなげていくには何ができるか、外国人材受入団体(監理団体)、企業、地域コミュニティ、外国人市民の方々に御参加いただき、市政車座談義を開催しました。(詳細は以下のサイトに掲載)
https://www.city.hiroshima.lg.jp/site/mayor/110055.html

多文化とリーダーシップについての国際セミナー共催

公開研究セミナー「Inclusive Leadership Development and Transformative Collaboration in Culturally Diverse Environment」(多文化環境におけるリーダーシップ育成と変革的協同)

2019年7月16日12:50-16:00+17日9:30-16:30@広島大学学生プラザ
16日
恒松直美(広島大学・准教授)“Power of Multinational Student Interns for International Promotion of Local Tourism”
ヘレン・フェイガン(ネブラスカ大学・准教授)“Cultural Competence & Transformative Collaboration”

17日
ヘレン・フェイガン “Diversity & Leadership: Inclusive Community Leadership Development”
恒松直美 “Educational Intervention for Intercultural Encounter: Cooperative Experiential Learning of Multinational Students in Study Abroad in Japan”
ヘレン・フェイガン “Coaching in Culturally Diverse Environment”

主催は広島大学インキュベーション研究拠点「ダイバーシティ&インクルージョン科学の理論と実践のための研究拠点」、共催は当センター

詳細はNaomi Tsunematsu - International Symposium (hiroshima-u.ac.jp)